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いつかくる大地震「命と人権を第一に」 -人権コラム-

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奈良県 三宅町

社会の教科書に「関東大震災」の記述があります。今から100年前、1923年9月1日11時58分に関東地方で発生した大地震によって南関東および隣接地で大きな被害をもたらし、おりしも昼食準備で火を扱っている場所が多く、倒壊した建物にまたたくまに大火災が襲ったという記録があります。死者・行方不明者が推定で10万5000人とも言われ、その地震発生日の9月1日は「防災の日」と定められています。
日本は世界的に見ても地震の多い国で、どうしても「地震」は避けられない地球の科学的要因が重なった場所に私たちは住んでいます。地球表面を覆うプレートが動き、そのひずみ等で地震が起きる仕組みは小学生も学習しています。地震は止めることはできませんが、地震が起きる前にしておくべき対応や、地震が起こってしまったときの対応は、過去の経験から学んで「防災や減災」に取り組んでいくことで、命を守るために、大切な人を守るためにできることがあると思います。
しかし、自然災害ではない人災があります。関東大震災では戒厳令下で「朝鮮人が放火した」「井戸に毒を入れた」といったデマが広まり、当時、植民地支配下にあった朝鮮人とともに中国人も自警団などから虐殺されました。
内閣府中央防災会議の報告書には「殺傷の対象になったのは、朝鮮人が最も多かったが、中国人や地方出身の日本人も少なからず被害に遭った。加害の形態は官憲によるものから、民間人が殺害したものまで多様」とあります。
コロナ禍でもそうですが、人が不安に襲われると、弱い立場の人を攻撃し、間違った噂やデマによって人を差別したり、傷つけたりします。感染者やその家族への差別、医療従事者にまでも差別することが起こりました。
こんなことはあってはならないことです。お互いに命の尊さについて考え、災害時こそお互いの人権が大切にされるように、お互いを思いやリ、確かな人権感覚をもちましょう。

問合せ:教育総務課
【電話】0745-44-2210

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